2023年11月13日月曜日

最近の畑

 

 

裏庭のカエデが黄葉し始めました。今年は11月になっても夏のような陽気の日があったと思えば、霜が降りるような寒い日もあり、寒暖の差が激しかったからなのか、近所の木々がきれいに紅葉しています。カエデやモミジは毎年きれいに紅葉するけれど、今年はサルスベリや桜の葉も真っ赤に染まっています。

裏庭のカエデは左右に二本あり、同じカエデのようなのだけれど、毎年、右側が先に黄葉して、かなり経ってから左側の葉が黄色く色づきます。しばらくするとこの葉がすべて落葉して、庭は完全に落ち葉で埋め尽くされます。これを熊手で搔き集めて腐葉土にしたものが、来年、再来年の畑の土になるのです。

私は化学肥料は一切使わず、腐葉土に有機肥料(鶏糞や野菜くずから出来ているらしい)と少量の石灰だけを混ぜたものをすでにある土に混ぜて野菜を作っているのだけれど、 先日たまたま読んだ「The Devil's Element(邦題:肥料争奪戦の時代)」という本がリンの問題に触れていて、以前は洗剤に含まれていたリンが水質汚染を招いていたのが、洗剤のリンの使用が禁止された今は、化学肥料の野菜や植物に吸収されなかったリンが雨で流されて河川や湖や海水を汚染しているということを知りました。これはなかなか深刻な問題のようだけれど、化学肥料なくして増え続ける世界の人口の食糧を支えることも難しいというジレンマがあるそうです。そして今は、その本の中で紹介されていた1900年代初めに書かれた「Farmers of forty centuries」という本を読んでいます。これはアメリカの農業研究者が中国、韓国、日本の農業を視察したことをまとめた本で、アメリカのように比較的新しい開墾地と違って、4000年もの間、同じ土地から作物を収穫できるのはなぜなのかという疑問の答えを探ることを目的としています。まだ途中までしか読んでいませんが、アジアの農業のことだから私にとってはそれほど珍しいことが書かれているわけではないのだけれど、この著者にとっては驚きの連続であり、それを技術的に遅れているとか、野蛮だなどとは一切思わず、すべて好意的、肯定的に書いているところが素晴らしいなと私は思ったのでした。

と、まぁ、話はずいぶん逸れてしまいましたが、最近の我が家の畑は私の大好きな青菜ばかりです。 


これは、なんと野沢菜です。

今年の夏にSちゃんがシカゴに出かけたときに日本のスーパー(ミツワだったかな?)で日本の野菜の種を見つけたといい、その場で、何か欲しい種がありますかと写真付きのメッセージを送ってくれたのです。そこに野沢菜の種があったので買ってきてもらいました。そして秋口に種を蒔いたものがこれ↑です。もう少ししたら収穫して野沢菜漬けにします。


こちらは青梗菜やユーチョイ(油菜)やルッコラやホウレンソウや大根です。奥の袋栽培はすべて大根です。普通の青首大根とチャイナレッドという赤い大根。畑の右側には紅心大根もあります。別の畑には小松菜や水菜もありますが、水菜はどうやらアリに種を食べられてしまったようで、ポツポツとしか生えていません。まさかアリが種を食べるなんて、実際にアリが種を運んでいるのを見るまでまったく知りませんでしたよ。そういえば去年も水菜は発芽しなかったけど、種が古くなっているのかと思っていました。アリだったのか。


少し前までは、こんなのもあったんです。何だと思いますか?

サツマイモです。でも、葉っぱを何者か(ウサギか、ヨトウムシか)に食べられてしまって、お芋が成長していないんじゃないかと心配だったんです。

案の定、こんなでした。


あーあ、こんなに細いのばかり。残念。日数も少し足りなかったようです。来年の課題です。


細いお芋はサツマイモご飯に。味も甘くて香りもよかった分、太くならなかったのが残念です。奥は残り物のゴーヤーチャンプルーもどき。沖縄出身のSちゃんが美味しいと言ってくれたので、良しとしましょう。ゴーヤーも今年は豊作でした。去年は小さめのプランターで育てて、ごく小さいものがひとつしか生らなかったので、今年はぶどう棚のわきの地面(畑でも何でもない)に露地植えにしました。肥料も与えなかったのにグングン伸びて、たくさん実をつけました。



4 件のコメント:

  1. Jさんお久しぶりです。お元気そうでよかったです。
    私も昨年の夏に罹患した後、半年以上は喉の引っ掛かりみたいなものに悩まされてよく咳が出ていました。思い返すと1年以上経ち、以前ほど咳き込まなくなっていることに気がつきました。

    立派な野沢菜ですね。野沢菜漬けは塩で漬けられるのでしょうか?子供の頃に田舎で食べたものを思い出しました。

    我が家の木も落葉してしょっちゅう掃除しています。
    庭の隅で腐葉土作りが出来るかと頭によぎったけれど、次の引っ越しのことを考えると着手できませんでした。自宅での有機栽培に憧れます。
    今回ご紹介されている本に興味を持ち、早速に図書館のサイトで探してみたら蔵書の中にあったのでリクエストしました。
    読むのがとても楽しみです。

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    1. Knotrieさん、お久しぶりです。おかげさまで後遺症というほどひどくならずに済みました。私もやはり喉の辺りに違和感があって、よく咳き込んでいました。コロナはちょっと普通の風邪やインフルエンザとは違う感じがしましたね。
      野沢菜は実は自分で漬けたことはないのですが、子供の頃に祖父母が自家菜園で育てていて、祖母が漬けたものはシンプルな塩漬けでした。冬の間中、毎日、野沢菜漬けが食卓に出ていたのを覚えています。上手く漬けられるといいけれど。
      腐葉土は、せっかくこんなに落ち葉があるのに使わない手はないなと思って作り始めました。物置小屋の裏の見えないところに三方を金網で囲った場所を作って、落ち葉を積み上げておくだけなんですが、翌年、翌々年には一応腐葉土になります。ここでは枯れ葉も袋に詰めてゴミに出すシステムで、よく道端で枯れ葉の袋を見かけますが、なんだかお宝を捨てているように見えちゃいます。実際、そうした枯れ葉を勝手に持って行く人もいるみたいです。
      私の読書はちょっとマニアックで、本を購入してまで読んでみてくださいとは言えませんが、図書館で借りられるなら何よりです。私も最近はもっぱら図書館で本を借りて読んでいます。

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  2. そっか、落ち葉はほっといてちょっと手をかければ肥料になるんだ。。。かすかに聞いた覚えはあるけど落ち葉のつもるような場所にはレンタルじゃない限り住んだことがないので考えた頃がありませんでした。
    落ち葉で埋まった地面もけっこう趣があって好きだけど、そのままにするわけにはいかないもんね。日本ではこの時期に一緒に紅葉狩りに行ったね。 銀杏のゴールデンカラーの絨毯もきれいだったね。
    野沢菜、大好き~! 今回も大根や葉野菜、買う必要はなさそうね。 水菜のサラダ、食べたいな。
    さつまいものご飯も ゴーヤーチャンプルーも美味しそう! 
    必要ななハーブやお野菜を必要な時にちょちょっと外の菜園でもぎ取ってお料理するのって 新鮮なのはもちろん 薬品とかの心配もないからとても理想的!

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    1. そうなんですよ、落ち葉はホロホロの土のような状態になるまで放っておけば、畑の栄養や土壌改良に役立つのです。家庭菜園をしていても、なかなかそこまではしないのかもしれないけれど、どちらにしても落ち葉かきはしないといけないので、庭の隅の見えないところに集めています。
      そうそう、鎌倉に紅葉狩りに行きましたねー。銀杏の黄色い葉が地面を埋め尽くすのもきれいだったね。懐かしいなぁ。
      今は私の大好きな青菜が畑にたくさんあって、毎日野菜には困りません。気温が氷点下になると枯れちゃうかもしれないので、毎日せっせと食べています。上手く冬を越せれば、春には菜の花としても楽しめるので楽しみ~。
      うちの野菜は特に手もかけずに放置して育てているだけなんだけど、一応オーガニック栽培だから安全ではありますよね。虫食いの葉っぱなどもあるんだけど。

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