ハワイから帰ってきて、あれよあれよという間に年末になってしまいました。ハワイでの出来事を書こうと思っていたのに、クリスマスだなんだと時間が過ぎてゆくばかりで、来年に持ち越しということになりそうです。早くしないと楽しかったことも忘れてしまいそう。
例年はその年にあった出来事を自分が書いたブログ記事で確認していたのだけれど、今年は8月以前に使っていたブログサービスが終了して記事が削除されてしまったので、前半は何をしていたのかあまり思い出せません。今年はランニングと野菜作りしかしていなかったような…。
ランニングはホノルルマラソンを目標によく走りました。1月の段階では最長10kmぐらいしか走れず、とにかく前月の走行距離を超えることを目標にして、11月にようやくハーフマラソンを完走しました。12月のフルマラソン42kmはぶっつけ本番でしたが、30km以降にかなり失速したもののなんとか完走できました。公表できるようなタイムじゃなかったけれど。来年もホノルルマラソンに参加するんでしょうかね~。
今年読んだ本で特によかったのは:
和書:コンビニ人間(村田沙耶香著)
芥川賞を受賞した時にずいぶん話題になった小説ですが、著者本人がコンビニで働いていた時の経験談だと私は勝手に勘違いしていてなかなか手がでませんでした。ところがいざ読んでみると、想像をはるかに超えたスゴイ小説でした。驚きの感性というか、こういう感じ方もあるのか、「普通」って何だろう、と考えてしまう秀作です。
洋書はいろいろありすぎてひとつに絞れません:
The Things They Carried(by Tim O'Brien)
「本当の戦争の話をしよう」というタイトルで村上春樹が翻訳していると後で知りました。フィクションと断ってはいるものの、著者のベトナム戦争の経験をもとに書かれた小説です。英雄ものの戦争小説とは違った、普通の兵士たちのきれいごとじゃない、けれどいろいろと考えさせられる話を集めた短編小説集です。
Born a Crime(by Trevor Noah)
コメディアンでアメリカのテレビ番組「The Daily Show」の司会者として有名なトレバー・ノアの自伝。タイトルの「Born a Crime」は、生まれたことが犯罪という意味で、アパルトヘイト下の南アフリカで、黒人と白人の結婚が禁止されていた時代に黒人の母親と白人の父親の間に生まれた著者自身のことです。自身の南アフリカでの生い立ちは時代を考えるとおそらく大変なものだったはずですが、それをおもしろおかしく語っていて、聡明な人なのだろうという印象を受けます。お母さんへの多大な愛情が伺えます。
The Storyteller: Tales of Life and Music(by Dave Grohl)
かつてはニルヴァーナのドラマー、現在はフー・ファイターズのフロントマンとして活躍するデイヴ・グロールの自伝。コロナ禍で音楽活動ができなかった期間に書いた本だといいます。DC郊外のバージニア州での少年時代、パンクとの出会い、高校を中退して参加したバンドでの経験、ニルヴァーナのこと、カート・コベインの死、フー・ファイターズのこと、偉大な先達ミュージシャンとの出会いやコラボレーションのことなどが語られています。私も同じ時代に音楽好きとして生きてきて、とても親近感を覚える内容でした。私が18歳で初めてアメリカに留学した時、デイヴ・グロールはまだ高校生で、意外と近いところにいたんだな、と思ったりして。
来年は本を買うのを控えて、今年買ってまだ読んでいない積読本を制覇しようと思います。
さて、大掃除ならぬ小掃除を始めることにします。
みなさま、よいお年をお迎えください。