2024年も残り数時間となりました。
今年はいったいどうしてしまったのか、4月以来、一度もブログを書いていません。何かそうなるきっかけがあったというわけではないのだけれど、時間が過ぎていくうちに、あれも書かなきゃ、これも書かなきゃ、と後手後手になっていき、結局何も書かずに終わってしまったという次第です。
5月以降は何をしていたのかなぁと簡単日記帳をめくってみると、5月、6月は個人的に依頼された英訳の仕事をしていました。 6月には夫が足を怪我して入院したなんてこともありました。7、8月は何をしていたのかよく覚えていませんが、日記には夏野菜の栽培やブドウの袋掛けやコガネムシ退治のことばかりが書かれています。
9月になってたわわに実ったブドウ(200房ぐらい袋掛けをしました)が8分ほど熟した頃に、3週間ほど日本に出かけました。ブドウはあまりにも微妙な完熟度で、3週間もそのままにしておいたら絶対に腐ってしまうので、日本に向かう前にすべて収穫して、完熟した粒だけ切り離して食べました。味はサイコーでしたよ。家では食べきれず、友人、知人、ご近所に届けました。昨年は8月中にすべて収穫できていたから少し油断しました。9月の旅行は考えないといけません。
さて、約3年ぶりの日本では特に何をするわけでもなく、実家で庭の草むしりをしたり、障子や網戸の張替えをしたり、実家にあった本や昔懐かしい少女漫画を読んだり、近所を走ったり、とのんびり過ごしました。モダンなお家がちらほらと増えていることを除けば、田舎の風景は昔とそれほど変わらず、昭和の時代に紛れ込んでしまったような錯覚を起こします。父も母も80代になり、庭や家の手入れが難しくなってきているようで、せめて私が帰った時にはできることをしてあげないといけないなと思ったのでした。また来年も行けるといいけれど...
日本からの帰りにはハワイの娘の所に10日ほど寄りました。ここでものんびりと過ごして、娘が仕事に出かけている間に近所やモールや公園をふらふらしたり、コロッケやおやきを作ったりと、あっという間の10日間でした。
家に帰ってからはマラソンシーズンが始まり、恒例のハロウィーンの10kと11月の地元のハーフマラソンをなんとか完走しました。今年はNYCマラソンに落選、NYCのバーチャルマラソンに落選、東京マラソンにも落選。娘の彼氏のH君はNYCのバーチャルマラソンに当選して、来年のNYCマラソンの参加資格を獲得したんですよ。羨ましいな~。ボストンは資格タイムをクリアしたのに、応募者数が多すぎて、数秒の差で落選だったんですって。彼は自己ベストを更新するために頑張っています。私は東京が落選だったので、3月の地元のフルマラソンに出ることにしました。
毎年「今年読んだ本」のようなことを年末に書いているので、今年もほんの少し紹介しましょう。これをしないと年越しという気がしません。
今年は44冊の本を読みました。内訳は:和書25冊、洋書16冊、漫画3シリーズ
2月のメキシコ旅行の前はメキシコ関連の本ばかり読んでいました。
今年はアジア出身の作家の英訳本を幾つか読みました。中でも中国のYu Hua( 余華)のTo Live(活きる)がよかった。中国でもとても人気のある作家ということで、いつもノーベル文学賞の候補に挙がる人なんだそうですね。以前よく読んでいたブログに同作家のBrothers(兄弟)という小説が紹介されていました。ブログ主さんが、小説を読んでこんなに泣いたのは何年振りか、というようなことを書いていたのを見かけて、図書館で英訳本を探してみました。ところが結構な大作で、期限以内に読めるだろうか、と迷っていた時に同じ作家のもう少し短い小説を見つけたのが「To Live」でした。結論を言うと、こちらを先に読んでよかった。放蕩息子が家の財産を賭博ですべて失い、次から次へと不幸に見舞われるという話なのだけれど、なにかこう暖かさを感じるような小説でした。人を描くって、こういうことなんだな、と思うような。映画にもなっているというので探し出してきて観ましたが、こちらはお勧めしません。お国柄、検閲が入っているんでしょうね。そして、Brothers(兄弟)も読みました。To Live を読んでいなかったら、途中で投げ出していたかもしれません。なにしろ下品なので。でも、小説としては素晴らしい作品です。英語だったからなのか、私は泣きはしなかったけれど、日本語で読んだら案外泣けるのかもしれません。でも、これは好き嫌いが分かれるかな。
他には、村上春樹の「職業としての小説家」を英訳で読みました。この本は日本語の電子書籍では手に入らないそうなので、仕方なく英語版で。韓国の作家の小説も何冊か英語で読みました。ハン・ガンは今年読んだと思っていたら昨年でした。
一年に一冊くらいはミュージシャンの自伝を読んでいる気がしますが、今年はU2のフロントマン、Bonoの自伝「Surrender:40 Songs, One Story」を読みました。私の中ではU2はアルバム「Joshua Tree」で終わっているのだけれど、初期の曲は洗練されていないところが好きだったのかもしれないな。作中にはポップになってしまった経緯なども書かれています。中でも特に心が痛んだのは、INXSのマイケル・ハッチェンスの自死についての項でした。いろいろあったんだな、と。
「コンビニ人間」で一躍有名になった村田沙耶香の「地球星人」は、どこかの記事でアメリカ人の筆者がやたらと勧めていたから読んでみたのだけれど、あまりにもぶっ飛んでいて、最後はスプラッタ状態で、なんだかよく分かりませんでした。でも彼女の視点は変わっていて面白い。
新しい本ではないけれど、女優の片桐はいりさんのエッセイ/紀行文「私のマトカ」と「グアテマラの弟」は、前者は映画「かもめ食堂」の撮影で行ったフィンランドのこと、後者はある時突然グアテマラに定住してしまった弟さんを訪ねた時のことを綴ったエッセイです。ユーモアに富んでいて、それでもどこかほろっとするようなエッセイでした。
今年は、ノンフィクションもたくさん読みましたが、とうとうダニエル・カーネマンの「Thinking, Fast and Slow」を読みました。これは一体いつから私の「読みたいリスト」に入っていたのか。10年ぐらいは経つかもしれません。 いつも図書館の電子書籍が貸出中になっていてなかなか借りられなかったのが、ある日偶然にも貸出可能になっていたので、即座に借りました。この本では人の直感的思考と論理的思考を、直感的思考に焦点を当てて説明しています。進化の過程では、ヒトが生きていくためには直感的に物事を察知できる力が必要だったわけで、今も例えば転びそうになった時に自然と手が前に出るのは直感的思考が働くからです。直感的思考以上の思考が必要になった時には論理的思考が呼び起こされるものの、脳はもともと怠慢で余計な力を使いたくない性質を持つため、ヒトは努力をしないと論理的に物事を考えられない傾向にあるのだそうです。そこで人は様々な間違った選択をしてしまうということなのですね。内容は決して簡単ではないけれど、興味深く、これからの自分の行動にプラスに働きそうな点もたくさんありました。
他にもご紹介したい本がたくさんありますが、 長くなったのでこのくらいにしておきます。
ここはあと6時間ぐらいで年明けですが、来年はどんな一年になるのでしょうか。何はなくても健康第一で過ごしたいと思います。
良いお年をお迎えください
Jさん、おかえりなさい! 2024年 あっという間に過ぎちゃいましたね。平和な時間あり、旅行あり マラソンあり、読書あり、とても充実した1年だったみたいね。新年はそれにも増して実り多い毎日であります様に。。。
返信削除Ziggyさん、ブログに関しては2024年はサボりにサボった一年でした。最後ぐらいはきちんと書いておこうと書き始めたら、なんだか好きなことばかりしていたような内容になってしまいました。それはそれで幸せなことですね。
削除今年はちゃんとブログを書きます......とは断言できないけれど(^^;)、よい一年にしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いします。